『ディアハンター』命を奪う異常さを知る物語

ベトナム戦争で心身に深い傷を負った男たちの苦悩と友情、そして戦争の狂気を描き、第51回アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞など5部門を制した戦争ドラマ。1974年の「サンダーボルト」で長編監督デビューし、2作目の監督作となった本作で大きな成功を収めたマイケル・チミノがメガホンをとった。主演のロバート・デ・ニーロ、本作でアカデミー助演男優賞を受賞したクリストファー・ウォーケン、これが遺作となったジョン・カザールらに加え、当時デビュー間もないメリル・ストリープが出演。ストリープもアカデミー助演女優賞にノミネートされた。60年代末、ペンシルバニアの製鋼所で働くマイケル、ニック、スティーブンたちは休日になると鹿狩りを楽しんでいた。やがてマイケルたちは徴兵され、ベトナムへ。彼らは戦場で再会するが、捕虜となり、残酷なな拷問ゲームを強要される。マイケルの機転で脱出に成功するが、その後ニックは行方不明に。マイケルは彼を捜すが……。日本では1979年に劇場初公開。2018年、製作40周年を記念して4Kデジタル修復版が公開

この映画の主題は、

命をゲームのようにやり取りする事の異常さを描いているのであり、

その象徴が「鹿狩り」であり「ロシアンルーレット」だと思う。

そんな命をもてあそぶような遊びをしていたマイケルが、ベトナム軍の捕虜となる。

そして、命をもてあそばれる「ロシアンルーレット」というゲームで、自らも殺される側=鹿の立場になる。

皮肉な話である一方で、国家の理論による「ゲーム=戦争」によって、命を奪う事の異常さを知る物語だと思う。

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