『世界一わかりやすいDX入門〜GAFAな働き方を普通の日本の会社でやってみた〜』(6冊目):守りのDXを推進することによって、下がったコストを活用し、攻めのDXである売上拡大への投資をすることがDX推進の王道である。

DXとは

DXとはデジタル技術でビジネスモデルや働き方を変えること。

DXの「X」はtransferを意味する。

データとデジタル技術で業務の仕組み、サービス、事業モデルを新しく変えてユーザーの不満や課題を解消する。

それによりこれまで提供できなかった利便性を提供する。

①ユーザーに新しい価値を生む。

②デジタル技術で課題解決。

③トップが経営の変革をリードする。

④事業モデルを変革する。

⑤業界を横断して実践する。

DXはITと経営の一体化で実現する。

DXは業務改善ではなく、「変革」が目的。

2025年の崖

1.多くの企業において既存システムは限界

既存システムのままではDXを推進する上で障壁になる。

2.2025年までにシステム刷新が必要

システム刷新をしないと最大12兆円の経済損失が発生する可能性がある。

古いシステムを使い続ける企業に未来はない。

本著の概要

DXの本質はデジタル技術と合理的マネジメントを融合することで、

攻めのDXと守りのDXの2種類がある。

本書は、現KADOKAWAの執行役員ドワンゴの本部長である著者が

楽天やMicrosoft、AWSなどの先進的な企業で働いた経験から、

どうすれば世界の名だたる企業のように、

日本企業もDXを進めることができるのか、

について書かれている本である。

DXに必要なもの

1.DXを推進するためには、GAFAな働き方が必須である。

①企業文化や行動規範が明文化されている

現場と経営層で意見の食い違いがないか、仕事をする際に、社員一人一人に立ち返る軸があるかどうか

②仕事の役割が明確に設計されている。

自分はどんな職種かを明確に定義できているか、その職務内容は、会社の外でも活躍できるスキルかどうか

③コミュニケーションが最適化されている

人が多く時間を割いているコミュニケーションの取り方に無駄がないか、行き当たりばったりではなく、明確にこの時はこうする、などの最適化が図られているかどうか

④実力主義で多様性がある

成果主義と異なり、実力主義という言葉が重要。成果は運もあり、水物。したがって成果と実力を分けた。正当な評価をつけることができているか

⑤KPIやOKRがクリア(目標設定が明確と言うこと)

ゴールと、ゴールまでの道筋が明確になっているか。部下の目標を積み上げると上司の目標になり、その積み上げが会社のゴールになるように設計できているか。

2.DX成功の指標

DXで成し遂げたいゴールを決める。DXを推進するぞ!と意気込んでみたものの、結局何をしたらゴールなのかが曖昧になりがちである。

DXの本質は、「社内外の仕事をデジタル技術を活用して、品質、スピードを最大化し、なおかつコストを下げた上で、コストパフォーマンスを最大化にあること」になる。

つまり「デジタルビジネスを一つ成功させた!」とか、「業務の自動化を一つ実行した」と言うのは本質的なDXではない。

これらを踏まえた上で、自社におけるDXのゴールは何か?を明確に定義する。

3.仕事の属人化をなくし、業務の標準化をする

後任にどんな人が来ても、成功をし続けることができるかどうかが、そして仕事のやり方や進め方など、全て標準化して引き継ぐことができるかがポイント。

自分がいるからこの業務が成り立つと言うことではなく、この業務の標準化が最も会社にとっては大事である。

その業務を自身が一生実施するわけではないので、会社が持続的に成長し続けるためには、誰が担当しても、継続して成功するような仕組みを作ることが最も大事である。

この標準化はDXに必要なスピード向上とコスト削減にもつながる。

標準化することで、その業務はデータとして統一のフォーマットとして落とし込みができるとう言うこと。そしてそのデータがあれば、AIを活用した自動化をすることができる。

例えば、商品発注担当のあなたの仕事が属人化したままだと、「経験則」と言うデータに置き換えることができない仕組みで仕事をすることになり、このままでは、あなたが異動した時点で、その業務による知見は無くなってしまう。これが標準化することができれば、商品Aは残り120個になった時点で発注する。商品Bは残り150個になった場合か、金曜の時点で200個だった場合に発注する。

このように自動化できるような仕組みを作ることができる。そうするともはや仕事は「人」に頼る必要はなく、コストを削減しつつ、発注精度もスピードも向上していく。

これはDXの一部ではあるが、このように仕事の属人かをなくし、標準化を進めることで、本当のDXを進めることができる。

攻めのDXと守りのDX

1.攻めのDXは「売上や利益を狙うためのデジタル投資のこと」

①デジタルマーケティング

②デジタルサブスクリプションサービス

③個別課金によるデジタルサービス

④ECのような仕組み

⑤LTVを高めるプラットフォーム作る(Life Time Value=顧客生涯価値)

上記⑤は、要するに一人の顧客がその企業と取引を始めて、終了するまでにどれだけの利益をもたらしたかと言うこと。この考え方で日本最強なのが「楽天経済圏」と言うプラットフォームである。楽天グループというプラットフォームで買い物をすればするほど、顧客は得をできるし、楽天に対する「顧客生涯価値」が上昇し続ける仕組みになる。

2.守りのDXは「会社の生産性をあげ、それによって下がった費用を攻めのDXにや再度守りのDXに再投資すること」

①生産性を高める各種アプリケーション

 メールやチャットツール、オンライン会議ツールなど効果的なコミュニケーションの導入

②バックオフィスのデジタル化

 コーポレート部門の業務内容のデジタル化

③リアル施設のデジタルによる効率化

 無人レジやデジタルサイネージなどリアル店舗でのデジタル活用のこと

④従業員に向けたエッジデバイス

 パソコン、スマホ、タブレット等の導入

⑤仕事に利用するネットワークインフラ

 リモートワークをする上で必要な通信環境の整備

このように守りのDXでは主に生産性関係の内容を扱っている。

守りのDXを推進することによって、下がったコストを活用し、攻めのDXである売上拡大への投資をすることがDX推進の王道である。

Follow me!